NEDO 2040年以降の新産業創出へ「フロンティア育成事業」を6領域に拡充

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2026年6月4日、2040年以降の新産業創出を目指す「フロンティア育成事業」を、2026年度から6領域体制へ拡充したと発表した。新たに4名のプログラムディレクター(PD)を指名するとともに、合計26件の研究開発テーマを採択した。

NEDOの描くフロンティア事業の仕組み

同事業は、技術開発や市場の不確実性などからリスクが高く、個社単独では投資が進みにくい「フロンティア領域」を対象に、初期段階の研究開発を支援する取り組み。NEDOは各領域にPDを配置し、進捗管理に加えて事業化の可能性や出口戦略の検討も行い、国家プロジェクトへの発展やスタートアップ創出など、研究成果の社会実装を加速させる。脱炭素社会の実現と新産業の創出を両立させ、2040年頃の社会実装を見据えた革新的技術の育成を狙う。

同事業は2025年度に「極限マテリアル」「地下未利用資源の活用」の2領域で開始。2026年度はこれらに加え、「海洋CDRの工業的技術開発」「海洋ロボティクス」「ブレインテック・ニューロテック」「量子センシング」の4領域を新たに追加した。新規4領域では、研究開発から社会実装までを一貫して推進するため、海洋CDRに山田秀尚氏、海洋ロボティクスに吉田弘氏、ブレインテック・ニューロテックに茨木拓也氏、量子センシングに大島武氏の各PDを指名した。

また、2025年度に先行した「地下未利用資源の活用」領域では、天然水素課題について1年間のフィージビリティスタディを経て、2026年度に改めて研究開発テーマを公募。審査の結果、5つの研究開発課題において合計26件のテーマを採択した。天然水素は、米国エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)や国際エネルギー機関(IEA)などで世界的に注目されており、将来的な低炭素水素の供給源としての可能性を見いだしていく方針だ。