テラドローン子会社ユニフライ ベルギー国防省向けUTMを世界初受注
テラドローンは2026年7月27日、子会社でベルギーに拠点を置く運航管理システム(UTM)プロバイダーのユニフライが、ベルギー国防省向けにUTMプラットフォームを導入する契約を受注したと発表した。国防軍向けの独占受注は世界で初めてとなる。ユニフライは同契約により、ベルギー国防省が管轄する陸・海・空軍の全空域におけるドローン運航の一元管理を目的とした、防衛向けの統合型UTMプラットフォームを提供する。契約規模は約2億円(115万ユーロ)で、システムの導入と運用基盤の構築を支援する。欧州では国防省が管轄する軍で運用する運航管理システムは1カ国1システムの導入が主であり、今回の契約はユニフライが単独で受注した。
統合型UTMプラットフォームの仕組み
近年、ウクライナ・ロシア戦争や中東情勢の悪化を契機に、欧州をはじめ各国の国防・安全保障分野で防衛ドローンの新規大量購入・活用が急速に拡大している。ベルギー国防省はすでに数千機のドローンを調達しており、将来的には数万機規模まで運用を拡大する計画だ。大規模な運用では従来の手作業による管理が困難なことから、デジタル技術を活用したユニフライのUTMが採用された。これにより、各軍や各部隊が個別に管理してきた運航情報を一元化し、大規模運用における安全性と効率性の向上を支援する。
NATO本部やEUの主要機関が置かれ、防衛・安全保障意識の高いベルギーでの導入は、欧州初のモデルケースとなる。今後はこの先行事例を基盤に、欧州諸国など世界各国への横展開を加速する。ユニフライのUTMは民間分野にも活用できるデュアルユース型であり、ベルギーで運用中の民間向けUTMとの連携を予定している。連携により軍民双方の空域情報や運航情報をリアルタイムに共有できるほか、C-UAS(対無人航空機システム)との連携で不審な未登録機体の識別や対処も支援する。
ユニフライは、欧米8カ国で国全体へのUTM導入実績がある、同分野における世界的なリーディングカンパニー。テラドローンは2016年に戦略的パートナーシップ契約を締結、資本提携も行い、2023年に51%の株式を取得して子会社化した。ドイツ政府傘下のANSP(航空管制サービスプロバイダー)であるDFSも同社の知見や技術力を高く評価し、2018年に出資して第二筆頭株主となっている。