商船三井 次世代型浮体式洋上風車開発のTouchWindに出資

商船三井は2023年9月12日、次世代型浮体式洋上風車を開発するオランダのスタートアップ企業、TouchWind BVに出資したと発表した。商船三井は今回の出資により、同社の風車の実用化に向けた技術開発を進め、将来的にはヨーロッパをはじめ、日本を含むアジア域でも次世代型浮体式洋上風車のサプライチェーン内での事業機会獲得を目指す。

TouchWindが独自に設計・開発する次世代型浮体式洋上風車は、傾斜したローターにより大規模なウィンドファームで発生しがちな風車間の風の干渉を低減し、ウィンドファーム全体の発電効率を改善することが期待されている。それ以外にもその特徴により、強風での運転、風車と浮体部分の重量低減が可能で、風車の設備利用率の向上、製造・運転・保守コストの軽減、総発電コストの低減が期待されている。2019年よりオランダ政府からの補助金や賛同企業の協力を得て、その特徴的な風車の原理を実証する試験を行ってきたが、この度、オランダ政府企業局Netherlands Enterprise Agencyより補助金を受け、ローター径6mの風車(出力12kW)を最大10基製作し、2024年から25年にかけて、同国内の陸・海上で、風車間の風の干渉を低減する効果検証試験を行う予定。 

商船三井は、「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」に則り、2050年までのネットゼロ・エミッション実現を目標に掲げている。持続可能な世界をつくるために、再生可能エネルギー事業等の推進を通じ、自社のみならず社会からのGHG排出削減にも貢献することを目指している。

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