IoT室内環境管理ベンチャーのcynaps シリーズAで2億円を資金調達

IoTプラットフォームの研究開発スタートアップcynaps(東京都世田谷区)は、環境エネルギー投資(東京都品川区)を引受先とした第三者割当増資により総額2億円の資金調達を実施した。累計資金調達額は約2.9億円となった。調達した資金は、IoTビルオートメーション・システム「BA CLOUD」の開発と営業・マーケティングの強化に充てる。

cynapsは2020年8月に、換気アラートシステム「Hazaview」を発売し、大手不動産系ホテル全拠点や大学受験予備校140校など、延べ100社・1000台以上の出荷実績を持つ。「BA CLOUD」は「Hazaview」で開発した遠隔監視技術を活かして開発を進めた製品で、2022年4月にβ版を発表した。

「BA CLOUD」は、室内の快適さを損なわず、法律や働く人の健康を守りながら無駄を省く省エネのシステムだ。具体的には、人がいない時の無駄な換気をカットすることでエネルギー消費を減らす。既存の建物でも低コストで導入でき、工事もエアコンを停止することなく営業時間中に実施できる。また1契約で、1部屋の小規模な店舗から15階建程度のビルまでカバー可能で、同社の試算では平均的なコンビニであれば、1店舗あたり年間36万円程度、5年間で180万円の電気代削減が期待できるという。今後、システムの改良など課題解決に向けた取り組みを加速し、2027年までに30万室への導入を目指す。

換気イメージ