ザ・カンパニーほか 寺院の活動を管理するクラウドシステム「BUNTO」10月に提供開始へ
デザイン会社のザ・カンパニー(東京都渋谷区)は、寺院の様々な活動を支援する寺務管理クラウド「BUNTO(ブント)」の提供を2026年10月1日に始める。企画・監修は、Studio Buttention(東京都港区)代表で日蓮宗僧侶の大島啓慈氏が担当した。紙の台帳や個人の記憶に頼ってきた寺務をデジタル化し、住職が檀家と向き合う時間を増やすことを狙う。
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寺院の経営環境は厳しくなっている。若手僧侶が減って人手が足りず、檀家数の減少で寺の維持も苦しくなっている。本業のほかに仕事を持つ僧侶も増えているが、檀家情報や法要の記録は紙や個別のデータに分かれて保管されていることが多い。こうした記録が特定の人にしかわからない状態になっていることが、業務負担を軽減する上での課題になっている。
大島氏は「寺院が抱える最大の課題は、業務量そのものよりも、記録と知識が継承されないこと」と話す。また「過去帳や応対の記録が住職一人の記憶と手元の紙に閉じている限り、積み重ねてきた檀家様との関係は次の代へ十分には伝わりません」と指摘し、BUNTOを「その記録をお寺の資産として残すための仕組み」と位置付ける。
BUNTOは、寺務にとって重要な7つの機能を持つ。①檀家台帳管理、②回忌法要管理、③塔婆・祈祷・お札管理、④行事管理、⑤墓地管理、⑥会費管理、⑦案内状作成などの寺務サポート、だ。2026年2月から行った試験導入では、檀家情報を探す時間が10分から1分に短縮(約90%減)され、月間の事務作業時間が30時間以上から約10時間に削減された。年間に換算すると削減時間は約240時間(約1カ月分の労働時間に相当)にもなる。
クラウドサービスの利用料金(月額・税別)は、檀家台帳と法務管理を含む基本プランが5000円で、2アカウントまで使える。オプションは会費管理と墓地管理が各2000円、寺務サポートが1000円。3人目からのアカウント追加は1人あたり2000円とした。ザ・カンパニーでは今後、導入寺院を増やし、導入初期の支援体制も強化する予定だ。