20~30代の資産運用は39%が実施 投資信託と国内株式が主流に

低金利環境が継続し、従来型の預貯金だけでは資産形成が困難とされる若い世代において、将来に向けた資産運用の実態が明らかになった。マーケティング・リサーチ企業である株式会社クロス・マーケティング(本社:東京都新宿区、代表取締役社長兼CEO:五十嵐 幹)は、2026年4月22日から28日にかけて、全国の20歳から39歳の男女3,200名を対象に「金融に関する調査(2026年)」をインターネットリサーチにより実施した。情報リテラシーが高いとされるZ世代やミレニアル世代の資産運用商品、開始したきっかけ、運用目的、株式投資における銘柄選定基準について分析を行っている。

若年層の約4割が資産運用を実践、投資信託と国内株式が中心に

調査結果によると、全国の20代から30代の男女のうち、何らかの資産運用を行っている人の割合は39%を占めた。属性別に見ると、30代男性の46%、20代男性の40%が資産運用を行っており、若い男性層における実施率の高さが際立つ状況となっている。具体的な運用商品について質問したところ、実際に資産運用を行っている層の間では「NISA含む投資信託」が64%と最も多く、次いで「国内株式」が39%、「外国株式」が17%という順になった。特に「NISA含む投資信託」は30代女性の実施率が高く、「国内株式」は20代から30代の男性層からの支持を集めている。

開始のきっかけに男女差。男性は動画から能動的に、女性は知人からの勧めにより受動的に開始

資産運用を始めたきっかけについては、全体の中で「家族や友人からの勧め」が26%で最多となり、続いて「YouTubeなどの動画コンテンツ」が25%、「NISAやiDeCoの拡充といった制度改正」が24%という僅差のトップ3を形成した。この開始要因を性別や年代に焦点を当てて詳しく見ていくと、異なる傾向が見えてくる。女性層では「家族や友人からの勧め」の割合が高く、男性層では「YouTubeなどの動画コンテンツ」が高い数値を記録した。さらに男女共通の傾向として、30代になると「制度改正」を契機に挙げる人の割合が高くなる。女性は周囲からの影響を機に受動的に、男性はインターネット動画などを用いて能動的に資産運用を開始する傾向があると考えられる。

老後資金や万一の備えが主な目的、株式投資では利回りと優待が基準に

若年層が資産運用に取り組む主な目的としては、「老後資金の準備」を筆頭に、「万一の備え(予備資金)」「税制優遇を使う」「銀行預金では資産が増えない」「生活費のための資金作り」「物価上昇への備え」が上位を占めた。中でも30代女性は、「老後資金の準備」が45%、「万一の備え」が36%と、将来的なリスクを見据えた安定志向が非常に強い特徴を持っている。また、国内株式や外国株式を保有している層に対し、株式投資を行う目的を尋ねたところ、「値上がり益(キャピタルゲイン)」と「配当金(インカムゲイン)」がともに約6割の同水準となり、30代男性においては値上がり益への期待感が特に強まっている。銘柄選定時の具体的な基準としては、「配当金利回りの高さ」が39%でトップとなり、「株式優待の魅力」が30%、「売上や利益の成長性といった業績」が27%、「株価が割安」が26%と続いている。

未実施層の6割は意識自体が未構築、限定的な資金不足や知識不足の懸念

一方で、現時点で資産運用を行っていない層に対し、投資を行わない理由を調査した。その結果、「知識がなく、何から始めていいかわからない」「損をするのは怖い」「投資に回す資金がない」といった具体的な不安や物理的な制約を挙げる割合は、いずれも1割半ば程度の限定的な水準に留まった。最も大きな要因となったのは、資産運用についてこれまでに「考えたことがない」という回答であり、未実施層全体の6割に達している。若年層の間では、資産運用に対する拒絶感や資金面での障害があるというよりも、資産運用そのものを生活の中で意識する機会自体がまだ訪れていない層が依然として多数を占めている事実が浮き彫りになった。

調査手法はインターネットリサーチ。調査地域は全国47都道府県。調査対象は20~39歳の男女。調査期間は2026年4月22日(水)~28日(火)。有効回答数は本調査3,200サンプル。調査実施機関は株式会社クロス・マーケティング。