JOCとビズリーチ、経営人材10職種を公募 「運営」から「経営」への組織変革めざす

公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は、株式会社ビズリーチと共同で、経営改革と事業推進を担うプロフェッショナル人材を公募する「オリンピックを、仕事にしよう!」プロジェクトを展開している。選手の強化や国際大会への代表選手団派遣などを担ってきたJOCが、組織のあり方を「運営」から「経営」へと進化させ、アスリート支援の持続・拡充を図る取り組みだ。

公募は10職種で10名以上の採用を予定し、副業・兼業を含む多様な雇用形態で受け付ける。募集職種には、最高財務アドバイザーや、ロサンゼルス2028オリンピックのTEAM JAPAN HOUSEイベントディレクターのほか、経営企画、財務、人事企画、広報、デジタルコミュニケーション戦略などが並ぶ。募集期間は2026年9月25日から10月22日まで。公募開始から10日間で応募は2,500件を超えた。

採用活動は、ビズリーチが運営する即戦力人材向けの転職サイト「ビズリーチ」を通じて行う。企業側が求職者に直接アプローチする「ダイレクトリクルーティング」の仕組みを用い、ビズリーチが公募と採用プロセスを支援する。JOCは、採用したプロ人材を経営企画や財務、広報などの各領域に迎え入れ、専門性を生かした組織運営につなげる。改革では「国際大会開催を見据えた事業展開」「安定的な収益につながる事業展開」「価値の源泉としてのアスリート育成・支援、ガバナンス」の3つを重点軸に据える。

背景には、2026年の愛知・名古屋アジア大会やロサンゼルス2028オリンピックを見据え、スポーツ組織の経営基盤の強化が求められていることがある。日本のスポーツ市場は2021年時点で約10兆円規模とされ、スポーツを取り巻くビジネスは広がりを見せている。市場の成長を競技団体の運営に結び付けるには、財務や収益、広報などの専門性を備えた経営人材が欠かせない。選手強化や代表選手団の派遣を中心に「運営」を担ってきたJOCが「経営」へと軸足を広げる今回の改革は、こうした環境の変化に対応する動きといえる。

スポーツ界では従来、組織の運営を競技経験者や内部の人材が中心となって担ってきた。民間の転職プラットフォームを通じて外部のプロフェッショナルを本格的に受け入れる今回の取り組みは、スポーツ組織の人材戦略の幅を広げるものだ。フルタイム職員約60名のJOCにとって10職種で10名以上という規模は大型の公募であり、ビズリーチはこれまでスポーツ領域で38件の公募を手掛け、総応募数は約27,000件に上る。ビジネスパーソンが培った専門性とスポーツ界の知見を掛け合わせることで、JOCはアスリート支援を持続・拡充するための経営体制の強化を目指す。