TOPPAN、新事業共創プログラム「co-necto 2026」募集開始
TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN(東京都文京区)は2026年10月1日、新事業共創プログラム「co-necto 2026」の募集を開始したと発表した。10回目となる今回は全13の募集テーマを設け、このうち7テーマを重点テーマに位置付けた。パートナー企業として、九州電力や東京地下鉄、西日本鉄道など25社が参画する。エントリーの受け付けは10月31日まで。
「co-necto(コネクト)」は、TOPPANが2017年から実施している公募型のオープンイノベーションプログラムだ。スタートアップの事業アイデアと、TOPPANやパートナー企業が持つ経営資源を組み合わせ、新しい事業を共に生み出すことを目的としている。
背景には、新しいサービスや製品を市場に出すにあたり、事業として成り立つか、市場に受け入れられるかを早い段階で見極める事業実証(PoC:概念実証)の重要性が高まっていることがある。一方でスタートアップにとっては、実証の場や経営資源の確保に加え、事業会社とのつながりづくりや業界知見の獲得が、参入の壁や開発の遅れの大きな要因になっている。そこでco-nectoでは、選考を通過したスタートアップとパートナー企業、TOPPANの3社でPoCの計画を立てる。実証を通じてプロダクトマーケットフィット(PMF)を検証するとともに、新たなサービスやプロダクトの創出、共同での事業化を目指す。昨年度は、国内外のスタートアップから84件のエントリーがあった。
重点テーマは、「パートナー企業共創テーマ」「次世代のデジタル証明書の発行・検証基盤」「コンテンツデータの履歴証明」「安全なヘルスケアデータ活用」「AIフェイク対策と権利保護」「偽証防止カメラアプリ」、農作業マッチングサービス「農託®」の7つ。たとえば偽証防止カメラアプリでは、写真や動画が加工されていないことを証明するカメラアプリについて、現場のニーズと実用性を評価する。農託®は、農家と、農作業を請け負う農業法人をつなぐサービスだ。一般テーマとしては、マーケティングサービス、コマースサービス、カスタマーサービス、リテール、都市空間、ヘルスケアの6つを設けた。
マッチングの進め方として、TOPPANはパートナー企業の課題を深掘りする方針を掲げる。パートナー企業の既存事業の課題やビジネスニーズを深くヒアリングして課題をより具体的にしたうえで、スタートアップが持つ技術やサービスとの最適な組み合わせにつなげる。2次選考を通過した企業には、実証計画の策定支援、実証フィールドやアセットの提供、実証に関する情報発信、実証後の検証や共同事業化の検討までを一貫して支援する。想定する協業方法は、販売提携、開発支援、共同開発の3つだ。
選考は2段階で行う。2026年11月上旬~中旬頃に1次選考(書類審査)、12月中旬頃に2次選考(オンラインピッチ)を実施し、2次選考の結果は2027年1月下旬頃に通知する。ただし、2次選考を通過しただけでは採択にならない。通過後にPoC計画を策定し、PoCの実施が確定した企業を採択する。計画を検討した結果、実施が難しいとなった場合は不採択となる。エントリー資格は、法人格を有する企業であること、実証実験を行えるサービスやプロダクトを自社で保有していること、TOPPANおよびパートナー企業と協業できることの3点。
TOPPANは、九州エリア特化型のオープンイノベーション推進コンソーシアム「シンケツゴー!フクオカ」にも今年度、継続して参画している。同コンソーシアムでは、参画企業がそれぞれ実施するオープンイノベーションプログラムについて、企業の垣根を越えてアセットやフィールド、情報を共有している。この連携により、co-necto 2026に採択されたスタートアップは、コンソーシアムの参画企業が保有する商業施設、鉄道・バスなどの交通インフラ、エネルギー関連施設、オフィスといった福岡・九州の実証フィールドを活用してPoCを展開できる。
本プログラムの後援には、福岡市や一般社団法人九州経済連合会、ジェトロ福岡など多数の企業・団体が名を連ねる。後援には事業構想大学院大学も含まれる。