博報堂生活総研、34年間の時系列調査「生活定点1992-2026」公開 約1400項目で生活者の変化追う

株式会社博報堂の博報堂生活総合研究所は、長期時系列調査「生活定点1992-2026」の最新データを公開した。同調査は、同じ調査地域・調査対象者に対して同じ質問を繰り返す定点観測型の調査で、1992年から2年ごとに実施している。今回で34年分のデータがそろい、約1400項目にのぼる調査結果を専用Webサイトで公開した。

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調査は首都40km圏と阪神30km圏に住む20〜69歳の男女を対象とし、2020年の国勢調査に基づく人口構成比で割り付けた。2026年は偶数年の5〜6月に訪問留置法で実施し、2240人から有効回答を得ている。

今回の結果からは、生活者が身近な範囲で満足を見いだし、暮らしを自分の手で整えようとする傾向がうかがえる。「現在の生活に満足している」は70.8%(前回比+8.2ポイント)と過去最高を更新した。「睡眠時間を増やしたい」は68.3%(同+15.6ポイント)、「趣味にお金をかけている」は36.1%(同+15.4ポイント)も過去最高となり、日常の充実や自分の時間を重視する姿勢が表れた。資産形成への関心も強まり、「株など投資に今後お金をかけたい」は32.8%(同+21.4ポイント)に上昇している。

価値観の面でも変化が目立つ。「男性も、育児休業/育児休暇をとるべきだと思う」が53.0%(同+20.1ポイント)、「夫婦各々好きなことをしたり、別に暮らしてもかまわないと思う」が36.9%(同+12.3ポイント)と、いずれも過去最高を更新し、性別役割や夫婦のあり方をめぐる意識が移り変わってきたことがうかがえる。

一方、他者や社会との関わり方には縮小の傾向がみられる。「お歳暮は毎年欠かさず贈っている」は17.1%(同−44.7ポイント)、「環境保護を考えた商品なら今より価格が高くても買う」は35.6%(同−22.3ポイント)、「10年先の日本に、外国人観光客が増えることを期待する」は13.7%(同−19.4ポイント)と、いずれも過去最低となった。「情報は多ければ、多いほどいいと思う」も11.3%(同−13.4ポイント)まで下がり、情報を絞り込む姿勢が強まっている。

生活総研はこれらの結果を、日常のなかに自分なりの満足をつくる動き、暮らしを自力で守る意識、夫婦でありながら個人を尊重する関係への変化、交際や情報の受発信を絞り込む傾向など、複数のテーマに整理して考察している。

調査の設計・分析は博報堂生活総合研究所が担い、実施・集計はQO株式会社、Webサイトの制作はチームラボ株式会社が協力した。

34年という長期にわたり同一条件で蓄積された生活者データは、社会やマーケティングの変化を読み解く基礎資料となる。公開により、企業の商品開発や研究、教育など幅広い場面での活用が見込まれる。