ヘリコプター操縦士の不足に本腰 航空大学校に養成コース新設、2028年度末の運用開始へ
国土交通省は2026年6月19日、ヘリコプター操縦士の確保策をとりまとめた。金子恭之国土交通大臣が同日の閣議後会見で明らかにした。
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ドクターヘリや消防防災ヘリは、医療・防災の観点から国民の生命を支える重要な社会インフラだ。その操縦士には飛行時間1000時間以上の経験など高い技量が求められるが、現役操縦士の高齢化が深刻な問題になっている。加えて、かつては若手が飛行経験を積む機会となっていた農薬散布などの飛行がドローンの普及によって減少し、民間の養成機関も限られるなかで運航事業者の養成負担は増大している。こうした構造的な課題を受け、国土交通省は2025年6月から厚生労働省などの関係省庁と連携して対策の検討を重ねてきた。
今回の確保策は「若手操縦士の養成加速」と「なり手の確保」の二本柱で構成される。まず、既にライセンスを取得している若手操縦士を対象に、国内唯一の公的な操縦士養成機関である航空大学校にヘリコプター操縦士養成コースを新設する。2026年度から日本財団の助成を活用して訓練機やシミュレータなどの調達を始め、2028年度末を目途に運用を開始する予定だ。これと並行して、養成経費への国の支援や、飛行経歴にシミュレータの飛行時間を算入できるよう基準を見直すことも検討する。
一方、なり手の確保に向けては、ヘリコプター運航会社を含む官民による広報協議体を設置し、操縦士という職業の魅力を発信するPR活動に取り組む。奨学金制度の創設についても検討を進める方針だ。
国土交通省は今後も関係省庁と連携しながら、今回とりまとめた対策を着実に実施していくとしている。