内閣府 骨太の方針2023の原案を発表、起業・新規事業を支援
内閣府経済財政諮問会議は2023年6月7日の会議で、「経済財政運営と改革の基本方針 2023(骨太の方針2023)」の原案を検討した。新しい資本主義の加速 、労働市場改革による構造的賃上げの実現と「人への投資」の強化、そして減少傾向にある中間層を再度、形成していく方針を打ち出している。
人口減少下でも持続可能な成長を実現するため、スタートアップの起業や、事業会社の新規事業を振興したい考えだ。「新しい資本主義」の下、新たな行動を実行に移す企業・個人を積極的に後押しすることで、民需主導の持続的・安定的な経済成長を実現する、としている。
デジタルトランスフォーメーション(DX)とグリーントランスフォーメーション(GX)は引き続き進めていく方針だ。まずDXでは、デジタル臨時行政調査会が示したアナログ規制約1万条項の見直し工程表に沿って、2024年6月を目途に一括して規制を見直す。またGXでは、企業の脱炭素化に必要な資金を確保するために、地域でのGX投融資を促していくなどとしている。自治体と地域企業、金融機関などによる推進協議体の設置を支援するという。
「人への投資」の「リ・スキリングによる能力向上支援」については、企業経由から個人へと、給付の経路を変える。現在、在職者の学び直し支援策は企業を介して実施するものが中心になっている。これを5年以内を目途に、効果を検証しつつ、過半が個人への直接支援となるよう拡充していく。
この骨太の方針2023は、6月半ばにも閣議決定される予定だ。