経産省 コーポレート・ガバナンス実務指針を改訂、公表
経済産業省は、2022年7月19日、「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)」を改訂、公表した。
今回のガイドラインでは、取締役会の役割・機能の向上、社外取締役の資質・評価の在り方、経営陣のリーダーシップ強化のための環境整備といった点で、経営環境の変化を踏まえた内容の強化を行った。例えば、社外取締役の増加に対応し、改めて「監督」の意義や、ガバナンス体制やそれに応じた機関設計の選択についての考え方を整理している。
また、社外取締役の資質を高めるために、企業が個々の社外取締役に合わせた研修機会の提供・斡旋や費用の支援を行うべきであることなども示した。
この他、経営陣のリーダーシップ強化のため、トップマネジメントチームの組成と権限の委譲、経営戦略等の策定・実行における工夫、経営・執行の機能強化のための委員会の活用、経営陣の報酬、幹部候補人材の育成・エンゲージメント向上といった内容についてもベストプラクティスを整理している。
経産省は2017年3月、日本企業のコーポレートガバナンスの取組の深化を促す観点から、「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」(CGSガイドライン)を策定。2018年9月には改訂を実施した。今回の指針は、2021年11月にCGS研究会(第3期)を設置し検討を進めていたものだ。