東京大学 国立大学で初めて再生医療等製品製造業許可を取得
東京大学は2023年4月28日、国立大学法人として初めて「再生医療等製品」製造業許可を取得したと発表した。ヒューマンライフコードとの共同研究契約のもと2021年に設置した東京大学医科学研究所の細胞製造施設「IMSUT-HLC セルプロセッシング施設」で認可を取得、他家臍帯由来間葉系細胞(MSC)の製造を行う。
IMSUT-HLCでは、国内の産婦人科で収集された臍帯から得られたMSCを用いた治験を含めた開発研究や、治療用原材料となる高品質なマスター細胞等を製造・ストック・提供する。製造業認可の取得により、臍帯由来MSC 製品に関して、原料供給から企業による製造販売承認までの一気通貫のサプライチェーンを構築した。
従来、アカデミアでの開発から企業へ橋渡しする際に、製造・品質試験環境や規制対応等で谷間ができることが多かった。製造業認可を取得することにより技術力を高め、企業に円滑に細胞を提供し、早急に患者に細胞製品を提供することを目指す。
細胞調製室で再生医療等製品を製造する様子