夏場に異例の生乳需給緩和 飲用牛乳不振で余乳発生し北海道からの道外送りも減少
(※本記事は「JAcom 農業協同組合新聞」に2026年8月31日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)
生乳最需要期に飲用牛乳消費不振で“異例”の事態に陥っている。9月上旬には首都圏で学校給食用牛乳も再開するが、都府県の指定団体は余乳処理を迫られた。一方でホクレンの生乳道外送りは苦戦、夏場の生乳需給情勢は様変わりした。(農政ジャーナリスト・伊本克宜)
牛乳だぶつき“値崩れ”も
最新のJミルク需給短信(8月17日からの1週間データ)によると、牛乳類4品目の販売個数はほぼ横ばい(前年同期比98.2%)だが、4週連続で前年水準を下回った。
4品目のうち唯一牛乳は、同100%で前年割れとならなかった。ただ、前年は8月から飲用乳価値上げを受け一斉に小売価格も1リットル当たり10~20円程度上がり。物価に敏感な子育て世帯を中心に需要が前年比でマイナスとなった時期だ。牛乳値上げから1年がたち消費への打撃も一巡して、影響も緩和されてきたと見られていた。だが、Jミルク調査は消費低迷から抜け切れていないことを示す。
もう一つの注目点は、牛乳の価格動向だ。Jミルク前回調査(8月10日からの1週間)は牛乳1リットル当たりの平均販売単価は235.5円。今回調査では同233.8円と3週間ぶりに下がった。
夏場の生乳最需要期にもかかわらず、指定団体経由の生乳は首都圏などで飲用牛乳の需要不振でだぶつきが見られ、特売回数の増加など牛乳小売価格値下がりの素地が広がっている。
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