日立建機 デジタルツイン構築へ、アプトポッドと資本業務提携

日立建機は2023年5月22日、IoTスタートアップのアプトポッド(東京都新宿区)と資本業務提携契約を締結したと発表した。今後、アプトポッドが提供する高速IoTプラットフォームを活用し、リアルタイム性の高いデジタルツインの構築や、デジタルツインを用いた建設機械の遠隔操作・自動運転システムの開発などに共同で取り組む。

日立建機は、センサー等で収集した建設機械の位置・稼働情報、作業員の位置・生体情報、気象予報などのさまざまな情報に基づいた、安全性と生産性を両立する「協調安全」の施工現場の実現を目指しており、収集したさまざまな情報を仮想空間上に再現したデジタルツインの構築を検討していた。ただ、土木施工現場では作業によって地形が刻々と変化するため、地形などの大容量のデータを高速に伝送、処理する必要があり、リアルタイム性の高いデジタルツインの構築はこれまで困難だったという。

アプトポッドの高速IoTプラットフォーム「intdash(イントダッシュ)」は、100ミリ秒~1ミリ秒間隔程度の高頻度で発生するデータを、インターネットを経由して、高速・大容量かつ安定的に伝送することが可能。この技術を5Gなどの次世代高速通信と組み合わせることによって、建設機械や施工現場から絶え間なく大量に発生するデータを収集、処理しながら、リアルタイム性の高いデジタルツインを構築することが可能になる見込みだ。

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施工現場のデジタルツインのイメージ