個人投資家の8人に1人が株の相談相手に「AI」、20代は友人よりAIを選択

オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」を運営する株式会社トレジャープロモート(東京都千代田区、代表取締役社長・瀬川丈)は、全国の個人投資家800人を対象に株式投資とAI活用に関する調査を実施した。学生を除く20代から70代の男性399人、女性401人に2026年3月16日、インターネット調査の方法で聞いた。

相談相手にAIを選ぶ人はFPやSNS仲間より多い

調査で「株式投資について普段、誰と話すか」を複数回答で尋ねたところ、「AI(ChatGPT、Geminiなど)」と回答した人は11.8%にのぼった。8人に1人に相当する割合で、「ファイナンシャルプランナー」の10.8%や「SNSでつながった人」の10.2%を上回る結果となった。最も多かったのは「家族」で45.1%だったものの、5割には届かず、株式投資という金銭に関わる話題を誰にでも打ち明けられるわけではない実情がうかがえる。

20代は友人よりAI、若年層ほど依存度が高い

年代別に見ると、若年層ほどAIへの依存度が高まる傾向が鮮明になった。20代では「友人・知人」を選んだ人が21.4%だったのに対し、「AI」を選んだ人は22.3%とこれを上回った。友人よりもAIとの対話を選ぶ20代が多いという結果は、投資というデリケートな話題における相談相手のあり方が世代によって変化していることを示している。30代でも「AI」は19.0%で、「職場の上司や同僚」と並ぶ水準だった。

40代・50代のミドル層になると、「AI」を選んだ人はそれぞれ10.5%、10.7%と20代の半分程度まで下がる。ただし、この層でも「SNSでつながった人」を選んだ割合は9.8%、5.0%にとどまり、AIのほうが多い結果となった。SNSを通じた投資詐欺が社会問題となる中、AIは相対的に安全な相談相手として受け止められている可能性がある。60代・70代のシニア層でも、株式投資へのAI活用は一定程度浸透していることが確認された。

AIに求めるのは現状分析と将来予測、基礎学習にも活用

自由記述では、AIを相談相手に選んだ94人から具体的な使い方が寄せられた。多かったのは、保有株の今後の値動きや、どの銘柄を購入すべきかといった相談で、現状の分析や将来の予測を求める声が目立った。このほか、投資の基礎知識を学ぶ目的や、決算内容の要約に活用しているという回答もあり、学習と実務の両面でAIが使われている実態が見えてきた。

一方で、株式投資について「誰とも話さない」「相談しない」と回答した人は45人、全体の5.6%にのぼった。最多だった「家族」でも半数に届かないことを踏まえると、相談相手を選ぶ人が一定数存在することがわかる。こうした背景の中で、AIは気兼ねなく利用できる新たな選択肢として位置づけられつつある。

求められるのは投資の本質を理解する力

もっとも、AIの回答をそのまま信じることの危うさは各所で指摘されている通りであり、自己資金を投じて将来に向けた資産形成を行うという株式投資の性質を踏まえれば、活用の仕方には注意が必要だ。株の学校ドットコム講師の窪田剛氏は、AIという新しい技術を使いこなすためには、株式投資を通じてどのような資産を築きたいのかという本質的な理解が欠かせないとコメントしている。