千葉大とCULTA イチゴ新品種の環境適応性・品質評価の共同研究を開始
千葉大学と農業スタートアップのCULTAは2026年6月29日 、千葉大学が全額出資する産官学連携機関である千葉大学コネクトの仲介により、イチゴ新品種の生態的特性や環境適応性、収量性、果実品質の評価を目的とした共同研究契約を締結し、研究を開始したと発表した。
CULTAの屋内栽培研究環境
施設園芸分野では、気候変動の影響や生産環境の多様化を背景に、品種ごとの環境適応性や安定生産性を科学的に評価することの重要性が高まっている。とりわけ需要の高いイチゴでは、実際の栽培条件下で得られるデータに基づく品種評価が求められている。
今回の研究では、CULTAが作出したイチゴ新品種を対象に、千葉大学環境健康フィールド科学センターの太陽光利用型施設を用いた栽培試験を実施する。環境適応性や花芽分化の特性、耐病性、収量性、果実品質について既存品種と比較評価し、品種特性および適切な栽培条件の解明を目指す。研究代表者は同センターの塚越覚准教授が務め、研究期間は2026年4月1日から2028年3月31日までを予定。同研究で得られる知見は、新品種の特性理解を深めるとともに、施設園芸における安定生産技術の発展に貢献するものと期待される。
CULTAは、「『未来の適地適作』で生産者と消費者を幸せにする」をミッションに掲げ、次世代品種開発を起点に農業の産業構造の変革に挑むスタートアップ。独自の品種開発プロセスにより、従来10年を要するイチゴの新品種開発を2年に短縮し、耐暑性や輸送性、高い糖度を兼ね備えた独自品種の実用化を進める。また、パートナー農家に生産を委託し、収穫物を原則全量買い取ったうえで、自社で品質管理から販売までを担う「垂直統合モデル」を構築。日本国内にとどまらず、マレーシアでの生産拡大やシンガポールを中心とした東南アジア都市部での販売など、世界で通用する「プレミアム農作物ブランド」の確立を通じて、農業の変革を目指している。