EUVフォトン 約8.8億円調達しEUV照射・解析プラットフォーム事業開始
EUVフォトン(福岡市)は2026年6月29日、シードラウンドで総額約8億8000万円の資金調達を実施したと発表した。同社は先端半導体の開発に不可欠な極端紫外線(EUV)の照射と解析評価を提供するスタートアップ。今回の資金調達は第三者割当増資と融資(融資枠を含む)を組み合わせたもので、これをもとにEUVオープンフレーム露光装置を中核とした照射解析装置を導入し、半導体サプライチェーンの強靭化に向けたサービス提供体制の構築や人材採用を加速させる。
EUVフォトンは、次世代半導体製造や先端計測領域に不可欠なEUV関連技術の研究開発を支援するサービスを手がける企業で、2024年7月に設立された。本社は福岡市西区の福岡市産学連携交流センター内に置き、EUV照射・解析センターを福岡県春日市の九州大学筑紫キャンパス内に構える。EUV光に関する材料の処理、測定、評価サービスの提供を事業内容とする、九州大学発のスタートアップだ。
同社は、九州大学で長年培ったノウハウと、今回の調達で導入する独自設備を活かし、日本が強みとする半導体素材や装置の研究開発の効率化を目指す。フォトレジストやペリクルといったEUV関連材料の評価ニーズに国内で応えられる体制を築くことで、半導体サプライチェーンの強靭化に貢献する考えだ。
今回のリード投資家はベータ・ベンチャーキャピタル。引受先として肥銀キャピタル、佐銀キャピタル&パートナーズ、NCBベンチャーキャピタル、三菱UFJ信託銀行が参画したほか、福岡銀行と日本政策金融公庫が融資を行った。九州地方の地域金融機関系ファンドが顔をそろえる布陣となっている。
半導体産業では微細化・高性能化が進むなかでEUV関連技術の重要性が高まっているが、国内にはEUV照射を手がける民間事業者が存在せず、照射解析を国外の事業者に依頼せざるを得ない状況が続いていた。これにより、国内メーカーの研究開発スピードが制限されてきた。