三重水産研ほか 真珠養殖業のIoT活用に向けプロジェクト開始

三重県水産研究所、NTTアグリテクノロジー、ミキモトは、アコヤ貝のへい死の軽減を図り、真珠養殖業の活性化等を推進するため、IoTを活用した新たなプロジェクトを開始する。2021年9月15日に発表した。

三重県の真珠養殖業の現場では、高水温化や餌不足などの環境変動と、様々な要因が複合的に影響して、稚貝を中心にへい死が発生し、被害軽減に向けた取組が急務となっている。また、アコヤ貝に被害をもたらす恐れのある有害な赤潮や貧酸素の影響についても効果的な対策が求められている。

このプロジェクトでは、海洋環境の各種センサー(海洋IoTセンサー)と、貝リンガル(貝の開閉運動を可視化する装置)を活用し、海洋環境と貝の開閉運動のデータを蓄積する。それらの相関関係の解析を行い、環境変動に対応できるIoTを活用したアコヤ貝の適切な養殖管理手法の開発に着手する。また、異常検知時のアラート通知によるアコヤ貝のへい死被害の回避の検証も行う。プロジェクトで得られた結果をもとに取組の範囲を広げて、真珠養殖業の生産性向上および活性化を目指す。

あこや貝