遠州織物ブランド「HUIS」、シンガポールで初のPOPUP 産地の価値を世界へ

遠州織物を用いたアパレルブランド「HUIS(ハウス)」を展開する株式会社HUIS(静岡県浜松市)は、シンガポールで初となるPOPUPストアを開く。会期は2026年6月22日から7月19日まで。会場は、ラッフルズシティ1階の商業施設「ルミネシンガポール」で、約1カ月にわたり出展する。

HUISは、静岡県西部の遠州地域で受け継がれてきた遠州織物を100%使用した衣料品の製作・販売を手がけるブランドである。旧式のシャトル織機を使い、通常の20~30倍の時間をかけてゆっくりと織り上げる生地を特徴とし、その風合いと機能性を製品に生かしてきた。今回のPOPUPでは、シンガポールの気候に合わせ、温暖な地域向けに開発した軽量の商品もそろえる。同社は「日本の繊維産地の価値を伝える」ことを掲げ、国内外でものづくりの背景を発信する活動に取り組んでいる。

今回の出展は、2025年8月に浜松市が主催した「浜松フェア in シンガポール」での展示・プレゼンテーションがきっかけとなった。現地での反響を受け、「日本各地の優れた商品や文化を世界へ発信する」ことをコンセプトに掲げるルミネシンガポールとの連携が実現した。会期中は日本からスタッフ3名が現地に赴くほか、同社のYouTubeチャンネルの撮影班が同行し、シリーズ「大人の服選びは産地から!」として出展の様子を後日配信する予定だ。HUISはこれまでにフランス・パリや台湾でもPOPUPを開催しており、海外での展開を重ねている。

地方の繊維産地は、安価な海外製品との競合や担い手の減少といった課題に直面している。HUISのように、産地や産業の背景を前面に打ち出した製品づくりと情報発信を続ける取り組みは、産地の技術や文化を国外の消費者へ届ける一つの手立てとなる。今回のシンガポール出展は、遠州織物を海外市場へ紹介する機会となりそうだ。