生成AI活用で1日75分を創出 ヘビーユーザーは月1万円超を自己投資

生成AIの活用によって、ビジネスパーソンが1日あたり平均75分の業務時間を削減していることが、株式会社マクロミルの大規模調査で明らかになった。

マクロミルが運営する「Macromill News」事務局は2026年4月、同社のビジネスパネル会員を対象に「生成AIの活用実態調査」を実施した。20歳から59歳の男女3,090人を本調査の対象とし、インターネットリサーチにより収集したデータを分析している。

業務で生成AIを利用している人に活用による業務時間の削減効果を尋ねたところ、「10~20%未満の削減」と答えた人が最多で30%を占めた。削減できたと答えた人全体の平均削減率は16%で、8時間勤務に換算すると1日75分に相当する。職種別では「フロント・企画系」が82分削減と最も大きな効果を報告している。

生成AIによって生まれた時間の使い道については、「以前は手が回らなかった別の業務や雑務」が38%でトップとなり、「AIが出力した回答の検証・修正・プロンプトの調整」が31%で続いた。一方、「創造性や感性を伴う業務」(27%)、「生成AIにはできない意思決定や中長期的なビジョンの構想」(26%)、「新しいスキルの習得や専門知識の学習(リスキリング)」(25%)といった人間ならではの高付加価値業務や自己成長に時間を充てている層も、それぞれ全体の4分の1を超えた。

勤務先が導入している生成AIツールの数は平均2.3個に達しており、複数のツールを用途に応じて使い分ける「マルチツール環境」への移行が進んでいる実態も浮き彫りになった。導入率では「Microsoft 365 Copilot」が46%(前年比1.6倍)で首位となり、「Gemini」は29%(前年比2.4倍)まで伸長している。「ChatGPT」や「Claude」を含む主要4サービスの中で、「Claude」の導入率は7%にとどまるものの、文章作成・情報収集・プログラミングなど個別用途のほぼ全項目において他サービスのスコアを上回った。調査レポートはClaudeの高度な推論能力と自然な言語処理が、複雑で専門的な業務を担うユーザーに強く支持されていると分析している。

生成AIをプライベートでも「ほぼ毎日」活用するヘビーユーザー層は、低頻度利用者と比べて「自分の仕事の市場価値が高まった」と感じる割合が約2倍高かった。また、生成AI活用のための自発的な学習・情報収集を行っている割合は、全体の66%に対してヘビーユーザー層では75%に上昇し、月額の自己投資額は平均10,372円に達した。有料ツールの個人契約費だけでなく、書籍やセミナーへの費用も含まれている。