アクアイグニス仙台で、世界初の栽培用自然エネルギー利用熱源システムを開発

深松組(宮城県仙台市)と仙台reborn(宮城県仙台市)、東北大学多元物質科学研究所は2023年2月1日、「アクアイグニス仙台」内の農業ハウスに栽培用自然エネルギー利用熱源システムを開発・導入し、実証試験を開始したと発表した。同システムは、化石燃料に依存しないカーボンニュートラルな施設園芸が期待できる世界初の試みとなる。

3者は今回、太陽熱を恒温熱源化することができる「凝固層剥ぎ取り型潜熱蓄熱システム」と、冬場でも効率の良い集熱が可能な「ヒートパイプ式太陽集熱パネル」を用いた集熱システムを組み合わせた栽培用自然エネルギー利用熱源システムを開発した。冬季の夜間などの暖房が必要な時に、潜熱蓄熱材から熱を取り出し、培地に常時熱を供給することが可能となる。今後も施設園芸全体の持続可能な未来に寄与すべく、同システムの実証研究を継続していく予定だ。

「アクアイグニス仙台」は、仙台市集団移転跡地利活用事業、宮城県沿岸部交流人口拡大モデル施設整備事業として、2022 年4月に開業。地下1000mの大深度から湧出する「温泉」や地元の農産物を販売する「マルシェ」のほか、東北初出店の「カフェ」、第一線で活躍するシェフ監修の「レストラン」「パティスリー・ショコラトリー」「ベーカリー」を取り揃え、訪れる人々の心を癒す、食と人が交わる極上の空間の創出を目指している。

ニュース2_0202

左より、東北開発コンサルタント 建設設計部設備設計グループ 副部長 鈴木正志氏、深松組 代表取締役社長/仙台reborn 代表取締役 深松努氏、東北大学多元物質科学研究所 助教 丸岡伸洋氏