「ファッション×サステナビリティ」に関する生活者意識調査 若年層の約半数が「サステナブルな服はおしゃれ」と回答

伊藤忠ファッションシステムのifs未来研究所と一般社団法人Re-Creationは5月27日、20〜60代の男女1,160人を対象に実施した「ファッション×サステナビリティ」に関する生活者意識調査の結果を公表した。「サステナ疲れ」や物価高による節約志向が指摘されるなかでも、ファッション関心層を中心にサステナブルな服を肯定的に捉える意識が着実に広がっていることが明らかになった。

とりわけ目を引くのは、デジタルネイティブ世代(20〜38歳)の反応だ。ファッション関心層のうち約半数が、サステナブルな服を着る理由として「かっこいい/おしゃれだから」を挙げた。ifs未来研究所は、「環境にいいから我慢して選ぶ」から「感覚的に素敵だと思えるから選ぶ」へと、価値観の変化の兆しが見られたと分析している。

価格面でも意識の変化がうかがえる。ファッション関心層の半数以上が、環境・社会負荷の少ない服であれば3%以上の価格上昇を許容すると答え、約2割は10%以上高くても購入したいと回答した。ifs未来研究所は「サステナブル製品は高いから売れない」という従来の固定観念に対し、新たな可能性が見え始めているとしている。

ただし、こうした意識が実際の購買行動に直結しているわけではない。サステナブルな衣類を購入できていない理由として最も多く挙がったのは「どれがサステナブルか判断できない」だった。「本当にサステナブルか信用できない」「選択肢が少ない」も上位に並び、企業側の取り組みや基準が生活者に十分届いていない実態が浮き彫りとなった。

こうしたサステナビリティに関する情報源で最も多かったのは「テレビ」で、デジタルネイティブ世代でも「WEB検索」や「企業公式ホームページ」を上回った。ifs未来研究所は、生活者が能動的に情報を調べるというよりも、日常の情報接触のなかで認識を形成している実態がうかがえるとし、企業には正しい情報の発信だけでなく、生活者が自然に情報へ触れられる接点設計やコミュニケーション設計がより重要になると指摘した。

また、購入後の意識にも特徴が表れている。衣類の扱いについて「メンテナンスしてできるだけ長く使用する」が8割を超え最も高い結果となり、「長く愛着を持って使うこと」に価値を見出す傾向が確認された。

調査は2025年12月19〜26日にWEB調査として一都三県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)で実施された。本レポートは2026年2月のRe-Creationメディアローンチ会で関係者向けに先行共有されたもので、このたび一般公開となった。

調査を共同で手がけたRe-Creation(代表・駒谷隆明)は、2024年5月に設立された一般社団法人だ。「その一着で、世界をあたらしく。」を掲げ、衣服の製造から販売・着用・リサイクルに至るまでの各段階を第三者が検証できる認証基準づくりに取り組んでいる。アパレル企業だけでなく、大学や国際認証機関、金融、行政など幅広い分野の関係者と連携しながら事業を進めている点が特徴で、環境省の「デコ活」推進事業にも採択されている。

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