【6月2日金子恭之国交相会見詳報】無電柱化5年で1000km、エレベーター事故20年でも設置率4割止まり
国土交通省の金子恭之大臣は6月2日の閣議後会見で、「第3次無電柱化推進計画」の決定をはじめ、台風6号への対応状況、シンドラー社製エレベーター事故20年の安全対策、建設・不動産業界の新協議会、沖縄・辺野古沖の船舶転覆事故調査の5項目について語った。
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5年で1000km整備へ 第3次無電柱化推進計画を決定
2026年度から2030年度までの5年間を計画期間とする「第3次無電柱化推進計画」が2日に決定された。無電柱化の推進に関する法律に基づく3度目の計画で、今後5年間で1000kmの整備完了を新たな目標として掲げる。災害時の道路啓開に向けた優先整備区間の選定や、通学路の無電柱化加速など新施策も盛り込まれた。金子大臣は経済産業省・総務省など関係機関と連携し、「電柱を増やさず、確実に減らす」方針のもと着実に推進する姿勢を示した。
台風6号、九州に最接近 36市町村とホットライン構築
会見時点で九州に最接近していた台風6号への対応として、国土交通省は那覇市をはじめとする36市町村とのホットライン構築、沖縄県庁へのリエゾン派遣、JETT(気象庁防災対応支援チーム)の派遣による気象情報の詳細な説明を実施した。2日午前6時時点で航空便・旅客船の欠航、高速道路・国道の通行止め、鉄道・バスの運休が発生。鹿児島県与論町では水道施設の破損により雨水が水道水に混入し飲用制限が行われ、同日午後7時頃の復旧が見込まれるとした。
エレベーター事故20年、安全装置の設置率は依然4割 補助拡充で普及促進へ
2006年6月に東京都港区のシティハイツ竹芝で発生したシンドラー社製エレベーターによる死亡事故から、3日で20年を迎えた。事故を受けた建築基準法施行令の改正により、2009年9月以降の新設エレベーターには戸開走行保護装置の設置が義務付けられた。しかし義務化以前の既設機には設置義務がなく、大規模改修に伴う費用負担が壁となり、設置率は現在も約4割にとどまる。国土交通省は事故被害者の御家族の協力を得た説明会の実施に加え、既設エレベーターへの同装置設置に対する補助対象限度額を2026年度から引き上げ、普及促進を図る方針だ。
建設・不動産の「発注者と受注者」が初の共同協議会 工事費高騰など課題を直接議論
1日には、日本建設業連合会と不動産協会が共同で立ち上げた「持続可能な建設業及び不動産業の実現に向けた協議会」の第1回会議が開催され、金子大臣も終始出席した。建築工事費高騰、担い手確保、生産性向上、働き方改革、重層下請け構造など両業界が抱える課題について率直な意見交換が行われた。今後は実務者レベルの幹事会を設置して議論を深め、結果を協議会に報告する形で進める予定。国土交通省は両団体の連携による課題解決を全面支援する。
辺野古沖転覆事故 質問書は「海上運送法の適用確認のための正当な照会」
沖縄県辺野古沖の船舶転覆事故をめぐり、沖縄総合事務局がヘリ基地反対協議会に送付した質問書の内容が「政治的意図がある」と批判されている問題について、金子大臣は正当な確認行為だと反論した。同協議会がホームページで報道関係者向けの乗船募集を複数年にわたり行い、過去に多くの国会議員が乗船していた事実が報道等で確認されており、外形上「他人」の需要に応じた運送行為に該当する可能性があることから照会を行ったと説明。「内容が不適切との指摘は全く当たらない」と明言し、協議会側に誠実な対応を強く求めた。