NTTソノリティ 音声による現場DX向け新ブランド「SonoVo」始動

NTTソノリティ(東京都新宿区)は、建設・接客・医療介護・小売など、オフィスワーク以外の職種のデジタル化に向けたDXソリューションブランド「SonoVo(ソノボ)」を2026年6月2日に始動した。NTTが長年培ってきた音響技術を核に、音声AIソリューション・現場向けコミュニケーションデバイス・オンプレミス型コミュニケーションソリューションを組み合わせ、現場業務の課題解決を支援する。コミュニケーションの効率化にとどまらず、業務プロセスそのものの変革を狙う。

建設・接客・医療介護・小売などの業態では、深刻な人手不足と技能継承が課題となっている。限られた人員での生産性向上が急務だが、一方でPCやスマートフォンを前提とした従来のデジタルツールは、屋外・騒音・両手作業といった現場環境には適応しづらい。日常的に交わされる現場の会話そのものは記録・活用されないまま残されており、電波不感地帯や閉域環境などの制約もある。

SonoVoは「Sonority Voice Solution」の略で、現場の会話を「拾い」「届け」「記録し」「活用する」ことで、音声を業務データへ変換することができる。3つのプロダクトで構成し、現場のコミュニケーションから記録・共有・活用までを一気通貫で支援する。

「SonoVo AI」は音声AIソリューション。現場の声をリアルタイムで記録・構造化し、業務レポートを自動生成する。汎用AIとの違いは「現場チューニング」で、現場ごとに辞書・プロンプト・集音設定を最適化し、専門用語が飛び交う現場でも使える精度を実現する。カスタマーハラスメント対策、建設現場の危険予知活動、接客や商談の要約、災害対応業務などのユースケースに対応。現在β版を提供中で、商用版は2026年夏より順次提供を開始する。

「SonoVo GEAR」は現場向けコミュニケーションデバイスシリーズ。NTTコンピュータ&データサイエンス研究所が開発した2つの特許音響技術を搭載しており、オープンイヤー型イヤホンには耳をふさがずに音漏れを抑制する「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」、マイク型デバイスには100デシベルを超える騒音環境下でも話者の声だけをクリアに伝達する「MFV(マジックフォーカスボイス)」を採用する。現行ラインナップは、スマートフォン接続型のマイク型PTTデバイス「SonoVo Stick」と、これに接続するオープンイヤー型有線イヤホン「SonoVo intro knot for Stick」の2製品。2026年夏には新製品の発表も予定している。

「SonoVo BOX」はオンプレミス型コミュニケーションソリューションで、2026年夏に発表予定。電波不感地帯や完全閉域環境向けで、インターネットや公衆回線に依存せずに運用できる。トランシーバーや無線機のように使えるもので、建設・インフラのトンネルや地下施設での即時展開、鉄道・航空機の点検時コミュニケーション、工場・病院などのセキュリティ重視の閉域環境、緊急時のBCP対策などを想定する。

NTTソノリティは今後、パートナー企業との共創を通じて業界・業種ごとに最適なソリューションを展開する方針。SonoVo AIではAIエージェントや業界特化型ソリューションを拡充し、SonoVo GEARではOEM・カスタマイズ対応やグローバル展開を進め、SonoVo BOXでは閉域環境の規模・セキュリティ要件に応じた展開を広げていく。