指静脈認証で「手ぶらキャッシュレス」を実現へ 日立、玉川村で実証

日立製作所は2022年7月1日、福島県玉川村、NTTデータ、三菱HCキャピタルと共同で、指静脈認証技術を活用した「手ぶらキャッシュレス実証事業」を開始すると発表した。玉川村内の協力店舗で、専用端末に手をかざすだけで地域商品券が利用できる仕組みを構築し、利便性向上や地域経済活性化促進の効果を検証する。実証期間は7月24日から12月31日まで。

福島県南部に位置する玉川村は人口約6,500人。人口減少等の課題を克服するため、2022年3月に日立製作所とNTTデータ、三菱HCキャピタルとデジタル化推進に向けた連携協定を締結している。

今回の実証では、生体情報を復元不可能な形に暗号化する日立製作所独自の生体認証技術「PBI」を活用。利用者は個人情報と指静脈情報を事前登録し、スマートフォンで地域商品券を購入、商品券と指静脈情報を紐づけてデータベースで管理する。これにより、利用者は村内の協力店舗で専用端末に手をかざすだけで地域商品券を利用できる。

日立製作所は、本実証の結果を踏まえ、玉川村における実用化に向けた取り組みを進める。また、玉川村での成果をモデルとして、デジタル化推進先行地域を目指す地方自治体へのソリューションの提供を目指す。

日立_玉川村

「手ぶらキャッシュレス実証事業」の利用の流れ