台湾で日本酒の野外イベントに4万人
日本酒を主役にした野外イベント「Sake Union 蘊釀台北」が2026年3月27〜29日の3日間、台北市信義区の香堤大道広場で開かれた。主催はSake Union実行委員会。十四代、獺祭、鍋島、大七、磯自慢など44の酒蔵が出展し、台湾史上最大規模の清酒・飲食の野外展となった。3日間の来場者は約4万人にのぼった。試飲や酒蔵との対話を通じて日本酒を体験できる仕組みを設け、料理とのペアリングや会場デザインも組み合わせて、台湾における日本酒の楽しみ方を幅広く提案した。体験コーナーの参加者は4,000人を超え、そのうち約3人に1人が会場で追加購入したという。日本国内の広報は、日本から台湾への輸出事業を支援する株式会社トモトモが担当した。
主催のSake Union実行委員会は、台湾初の日本酒専門の輸入・代理事業者として創業13年の吉力酒藏、ミシュランに掲載された吉兆割烹壽司、企画・運営を担うPathmind株式会社の3者で構成される。出展酒蔵が消費者と直接向き合う場をつくり、退場時に予約注文する来場者も見られた。
吉力酒藏代表のイリーナ氏は、台湾の清酒市場を「独立して理解すべき成熟市場」と位置づける。主力の消費者層は30〜55歳で、近年は女性の比率が大幅に高まった。日本酒は高級料理店や贈答の場だけでなく、バーや友人との集まり、家飲みなど多様な場面で選ばれるようになったと説明する。一方、伝統的な代理店に加えて個人や小規模の事業者が増え、市場の競争は激しさを増しているとも指摘する。新規参入を目指す酒蔵には、高級酒にこだわらず定番銘柄から始め、品質と市場に向き合う姿勢を保つことが重要だと助言する。実行委員会は第2回を2027年春に開催する予定だ。