JVA2022 アクセルスペース中村氏が経産大臣賞に

独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)は、2022年12月8日、「Japan Venture Awards(JVA)2022」の受賞者を発表した。Japan Venture Awardsは、新事業創出や市場開拓に挑むベンチャー企業の経営者の表彰を通じて、社会における起業家精神を醸成すること目的としたものだ。今回は、経済産業大臣賞、科学技術政策担当大臣賞、JVA審査委員会特別賞、中小機構理事長賞、中小企業庁長官賞、ベンチャーキャピタリスト奨励賞に加え、昨年度からのSDGs特別賞と、今年度初めて設けた地域貢献特別賞の9種類、16人への表彰がなされた。

科学技術政策担当大臣賞は、TeraWatt Technology(横浜市)代表取締役CEO兼共同創業者の緒方健氏が受賞した。TeraWatt Technologyは、新しいアーキテクチャを持つ次世代リチウムイオン二次電池の量産技術開発・製造・販売を行う企業。世界的に開発競争が激しい次世代電池の世界における、高い技術力が評価された。緒方氏は「2030年~60年の基盤産業となる蓄電の技術基盤をつくるために、競争の激しい真っ赤な海を泳いでいる。一瞬も気を抜かず、安心・安全かつイノベーティブに開発を進めていく」と話した。

経済産業大臣賞は、アクセルスペース(東京都中央区)の中村友哉氏に贈られた。アクセルスペースは、自社小型衛星群により地球観測データを提供する「AxelGlobe」と小型衛星の設計製造・運用サービスを行う「AxelLiner」の事業により、小型人工衛星に関わるトータルソリューションを提供する企業だ。中村氏は「何も前例がない中で、常にハードシングスと向き合いながら、そこから逃げずに解を導き出し、新しい価値を提供できないかを探し続けてきた。経営者は常に目の前の課題に向き合い、それを切り抜けることで未来をつくっていくもの。明るい未来を信じ続けることが経営者にとって重要と考えている。ますます日本が世界の中で注目される国になるように力を尽くしていきたい」と述べた。

2022年からの地域貢献特別賞は、映像エッジAI技術による映像解析の企業AWL(東京都千代田区)代表取締役兼CEOの北出宗治氏、 様々な分野の見積もり比較・受発注ができるインターネットサービス「ミツモア」を手掛けるミツモア(東京都中央区)の石川彩子氏に贈られた。

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