ヤマップ トレラン選手の位置情報を集約・可視化するシステムを提供

登山アプリ・Webサービス「YAMAP」を運営するヤマップ(月刊事業構想2016年12月号参照)は、トレラン選手の位置情報を集約・可視化し、大会の安全な運営を支援する「YAMAPトラッキングシステム」の提供を開始した。2021年6月17日に発表した。5月22日の中国・甘粛省でのトレラン大会での死亡事故を受け、トレラン大会における安全対策に注目が集まっていることから、正式なサービスとしての提供を決めた。

「YAMAPトラッキングシステム」は、電波の届かない山の中でも現在地がわかる「大会専用のコース地図」と、選手の位置情報がわかる「トラッキングシステム」をセットで導入し、トレラン大会の安全な運営を支援するサービス。2020年8月より国内10大会で先行導入し、実地調査から得た様々な声をサービスに反映し、改良を重ねた。

トレラン大会の主催者は選手の位置を一覧表示した画面を確認し、有事の際に迅速で適切な救助活動を行うことができるほか、運営スタッフの位置情報もトラッキングできるため、より的確なスタッフ配置を指示できる。
選手は、現在位置が把握できることで遭難防止に役立つ。大会当日だけでなく試走時にも地図が活用できるため、準備が捗るといった評価も得ている。

同時に、トレラン、マラソン、サイクルロードレース等、リアルでの大会開催中止を背景に「バーチャルレース」の機会が増えている中、主催者のバーチャル大会開催をサポートする「YAMAPバーチャルレースサポーター」の提供も開始した。「大会専用のコース地図」を提供し、指定期間中にいつでもレースに参加できるようにすることで、選手はリアルレースのようにトレイルランニングを楽しむことができる。ランナーの計測した記録をもとに、結果の集計も容易にした。

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