経産省 グリーンイノベーション基金事業の基本方針を策定

経産省は、2021年3月12日、グリーンイノベーション基金事業の基本方針を策定し、公表した。この事業は、2兆円の「グリーンイノベーション基金」を国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に置き、脱炭素化技術の実用化に取り組む企業などに対して10年間、研究開発・実証から社会実装までを継続支援するものだ。

支援の対象となるのは、グリーン成長戦略において実行計画を策定している重点分野で、政策効果が大きく、社会実装までを見据えて長期間の継続が必要な領域。同基金では、ここを重点化して支援する方針を打ち出している。

また、「成果最大化に向けた仕組み」の項目で、経営者に対して、経営課題として取り組むことへのコミットメントを求める仕組みに言及した。まず、取組状況が不十分な場合には事業中止・委託費の一部返還を求めることとした。さらに、目標達成度に応じて国費負担割合が変動する、成功報酬のようなインセンティブ措置の導入も盛り込んでいる。

基金は3月中にも設置する。さらに、基本方針を策定したグリーンイノベーションプロジェクト部会の下に、分野別ワーキンググループを設置し、研究開発プロジェクトごとの研究開発目標などについて議論していく計画だ。

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