JVA2021 ベンチャー起業家を表彰 ペット型ロボットLOVOTなど受賞

独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)は、2021年3月1日、「Japan Venture Awards(JVA)2021」の受賞者を発表した。経済産業大臣賞、科学技術政策担当大臣賞、JVA審査委員会特別賞、中小機構理事長賞、中小企業庁長官賞、ベンチャーキャピタリスト奨励賞を合わせて13人が受賞した。Japan Venture Awardsは、新事業創出や市場開拓に挑むベンチャー企業の経営者の表彰を通じて、社会における起業家精神を醸成すること目的としたものだ。

経済産業大臣賞はGROOVE X(東京都中央区)代表取締役社長の林要氏に授与された。GROOVE Xはペット型ロボット「LOVOT」を開発・販売している企業だ(月刊事業構想2021年4月号参照)。内閣府特命担当大臣(科学技術政策担当)賞は慶應義塾大学発ベンチャーHeartseed(東京都新宿区)代表取締役CEOの福田恵一氏に贈られた。同氏は、ヒト培養細胞を利用した重症心不全の治療法の開発に取り組んでおり、2021年に臨床応用を開始するための準備を進めているという。

その他、中小機構理事長賞をキャスター(宮崎市)代表取締役の中川翔太氏、オープンロジ(東京都豊島区)代表取締役社長CEOの伊藤秀嗣氏が獲得した。キャスターは、社員のリモートワークを前提としたビジネスモデルで企業の事務作業を請け負っている企業(月刊事業構想2020年5月号参照)で、オープンロジはネット通販の物流を効率化する物流フルフィルメントサービスを提供している企業だ。JVA審査委員会特別賞はクラダシ(東京都品川区)代表取締役社長の関藤竜也氏(月刊事業構想2018年11月号参照)など3人、中小企業庁長官賞は2人、創業5年以内の経営者に贈られるJVCA特別奨励賞は1人が受賞した。

今回の表彰の審査委員長を務めた早稲田大学大学院経営管理研究科(早稲田大学ビジネススクール)教授の東出浩教氏は、「応募者のレベルが年々上がっており喜ばしい。研究・テクノロジーから商品化・マーケティングまで一気通貫で取り組むベンチャー企業が普通になった。また、起業時から世界展開を視野に入れている企業も増えている。受賞者には、他人には見えにくいベンチャー経営のノウハウの部分を将来に伝えていってほしい」と講評した。

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