中古スマホの流通 優良事業者の認定制度で4社を認定

一般社団法人リユースモバイル・ジャパン(RMJ)は、日本テレホン、携帯市場、ソフマップ、ブックオフコーポレーションの4社が、「リユースモバイル事業者認定制度」の下で認定されたと2020年11月13日に発表した。同制度の下で初めての認定となる。

安価に購入できる中古の携帯電話端末に対する消費者の需要は高まっており、2019年度には163万台が販売された。ただし、購入した端末が正常に動作するかや、端末のデータの取り扱いなどに不安を持つ消費者は多く、端末購入の際のメジャーな選択肢の座を勝ち得ていない。総務省が10月に発表した「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」でも、中古端末を含めた端末流通市場の活性化する必要性が指摘されている。

需要に応えつつ消費者を保護する観点からも、リユースモバイル機器の販売サービス品質の向上が必要になる。そこでRMJでは、2019年11月に有志の企業と共同で業界の共通の指標となる「リユースモバイルガイドライン」を発表した。併せて立ち上げたのが、今回初めて実施された事業者認定制度だ。認証を取得した事業者は、消費者がリユースモバイル機器を購入する際に、店を選ぶ判断基準になる「RMJ認証」のサインをネットショップや店舗に表示できる。

認証審査を実施した、リユースモバイル事業者認証審査委員会委員長の新美育文・明治大学名誉教授は「認証のための実地検査を開始するタイミングで新型コロナウイルスの感染が広がり、オンラインによる検査の有効性を確認しながら検査を進めた」と語った。

RMJ代表理事で携帯市場代表取締役社長を務める粟津浜一氏は「ネットワーク利用制限の在り方・ルールの見直しや、フェリカデータなど付帯情報の消去など、今後対応しなければならない課題は多い。ガイドライン改版の検討に着手する」と、今後の予定を話した。

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