ウフル、LayerX ブロックチェーン技術のIoTへの適応で連携

IoTベンチャーのウフル(東京都港区)は、ブロックチェーン開発のLayerX(レイヤーX、東京都中央区)と連携すると2020年8月3日に発表した。信頼できるデータ流通の標準となる基盤の構築を目指し、共同での事業開発に加え、コンソーシアムの立ち上げも視野に入れる。

ウフルでは、ブロックチェーン開発の技術を持つLayerXと共同でデバイスメーカーを巻き込み、ブロックチェーンを活用した信頼できるデータ流通基盤の構築を目指す考えだ。ウフルは既にソニーや村田製作所などのデバイスメーカーとの提携を始めている。また、センサー/デバイスの製造工程からソフトウェアの改変まで継続的に監査可能な状態を保ち、デバイスの信頼性を担保する技術に関する特許などもウフルは保有している。

またLayerXは、2020年8月に行政や民間企業などとの共同研究を手掛ける研究開発組織「LayerX Labs」を設立。注力するテーマの1つがスマートシティ分野だ。スマートシティにおいては、複数の企業や組織が共同でデータを活用する際のデータの秘匿性や匿名性の確保が重要になる。そこで、プロセッサのセキュリティ機能を活用したブロックチェーンの次世代プライバシー保護技術である「Anonify」などの開発を進めている。

IoT機器の様々なセンサーで取得したデータを活用して自動化を進める際、セキュリティ対策が重要になる。スマートシティやサプライチェーンにおいて、信頼できるIoTデータを流通させるためには、データの発生源であるデバイスの信頼性や、秘匿性や匿名性を確保した状態で改竄できないデータを流通させることが求められる。電子情報技術産業協会(JEITA)の調査では世界のセンサー市場における日本企業のシェアは50%近くある。IoTとブロックチェーンの融合領域では日本が世界をリードできる可能性があると、両社では期待している。

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