神戸市 六甲山上スマートシティ構想を策定、オフィス誘致開始

2020年5月28日、神戸市は「六甲山上スマートシティ構想」を策定したことを発表した。6月から、企業のオフィスの誘致を開始する。構想の計画期間は2020年から2023年まで。

「異なる要素をかけ合わせ、これまでにない発想を想像する」をテーマに、六甲山の強みや個性を生かし、(1)企業やクリエイターの進出をサポートする「自然調和型オフィス(没入空間)」、(2)データやIoT技術を活用したサービスの導入を促進する「最先端テクノロジー(実装空間)」、(3)企業・クリエイター・住民のコラボレーションを生み出す「創造を生むつながり(共創空間)」の3つの空間を作り出す。

夜景で有名な神戸市の六甲山には、多くの企業が保養所などの施設を持っているが、あまり使われていないものも多い。そこで(1)では、オフィスとして利用可能な遊休保養所の紹介・斡旋を行うとともに、ビジネスに最適な光回線によるブロードバンド通信サービスを年内に開始する。

(2)では、「Be Smart KOBE」プロジェクトを公募。人口減少や高齢化、エネルギー転換といった社会課題を、最先端テクノロジーを活用し人間中心の目線で解決する事業提案に対し、補助金支給、実証場所の提供といった支援を行う。国家戦略特区制度を活用した規制緩和にも取り組む。

また(3)では、交流拠点となる「共創ラボ」を今年度内に設置。遊休施設を活用したカフェや宿泊施設の一部をコワーキングスペースとして、地元事業者・住民の参画および新規参入事業者とのコラボレーションを促進する。これに加え、企業などがスタートアップのビジネス活動・成長の支援を目的とするコワーキングスペースを新たに開設する場合には、改修費やオフィス設備の取得費を最大で650万円補助する計画だ。

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