日本旅行業協、全国旅行業協 コロナ対応ガイドラインを発表

日本旅行業協会(JATA)と全国旅行業協会(ANTA)は、2020年5月14日、「旅行業における新型コロナウイルス対応ガイドライン(第1版) 」を発表した。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の提言をもとに、旅行業における当面の対策を取りまとめた。

具体的な感染防止対策としては、従業員と顧客、および顧客同士の接触を避け、2メートルを目安に対人距離を確保すること、来店人数の調整、マスクの着用などを挙げた。旅行業者が手配する旅行サービス提供事業者は、原則として適切な感染防止対策を取っている事業者に限定する、ともしている。

従業員向けの対策では、健康管理の徹底を求めている。添乗など事業所を離れて業務を行う従業員・派遣社員などについては、健康管理に加え、体調不良時の対応を準備しておく。また、オフィスでの仕事は原則として自宅で行えるようにし、出勤者を7割は減らすことなども挙げている。

顧客向けの対策では、代理店などの店舗への来店時は手指消毒を求めること、事前の来店予約を要請することなどに加え、旅行代金の支払い時の非来店、キャッシュレス推進を求めた。さらに、日帰りバスツアーを含む団体旅行の際には、出発地から目的地までの移動自粛要請の有無の確認、感染防止対策を取っている施設・機関や体験プログラムのみを組み込むこと、そして感染状況の変化で旅行の安全な継続が困難になる可能性が高い場合は、旅行を中止し出発地に引き返すこと、とした。

JATAとANTAは、今後見出される新型コロナウイルスの最新の知見、顧客の要望、事業者側の受け入れ体制などに合わせ、ガイドラインを随時見直していく予定だ。

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