埼玉県、AMATELUS 自由視点動画配信による技術伝承の実証を実施

埼玉県とAMATELUS(東京都渋谷区)は、ものづくり技術の伝承を目指し、自由視点映像を撮影・配信する実証実験を2018年9月11日に実施する。熊谷高等技術専門校における作業を、AMATELUSが開発した「SwipeVideo」を用いて、ユーザーが好きな角度から対象を見られる動画として配信する。

高齢化、少子化に伴い、工場などで技能が伝承されず、技術水準の低下が懸念されている。そこで、高度な技術を持った職人の作業の様子を自由視点動画として配信し、匠の技が保存され、広く継承されるようにすることを目指している。

SwipeVideoは、ブラウザ上で自由視点映像を配信できる世界初の技術。撮影した360度画像の処理や、配信負荷の問題を克服し、専用アプリをインストールしなくても、手軽に自由視点映像を配信できるようにした。

11日の実証実験では、特級技能士、一級技能士などの匠の技術の撮影や、自動車整備作業および技能検定の課題製作過程のうち、特に技術を要する部分の撮影を実施する計画だ。

この動画配信は、埼玉県横瀬町が行っている「官民連携プラットフォーム(よこらぼ・月刊事業構想2018年2月号参照)」で採用され、実証実験を重ねたプロジェクトを、県の取組に発展させるもの。埼玉県が企業などと連携して、効果的・効率的な行政サービスを提供する公民連携推進事業(Sai-Co-Lo/サイコロ)の一環となる。

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