大分県、ウミトロン ブリ養殖の生産性向上に向けIoTプロジェクト開始

魚の養殖場向けの、画像認識技術などを用いた遠隔給餌システムなどを開発しているウミトロン(東京都新宿区)は、大分県の「平成30年度おおいたIoTプロジェクト推進事業」に採択されたと2018年7月31日に発表した。

ウミトロンは、大分県内のブリ養殖業者と協力し、魚の成育状況や、海の状態に関する情報をAI・IoT技術によって把握する。取得した情報は、 成育状況の管理や出荷時期の調整に役立て、将来のデータに基づく養殖漁業の実現につなげる。生産物であるブリの高付加価値化や、養殖コストの多くを占める餌代などの削減、漁業者の業務効率化の実現に向けて取り組む。

大分県は、養殖によるブリの生産量が国内第2位。大分県産ブリ類は、国内養殖魚水揚高全体の8%を占める。しかし、生産者の大半は中小規模で、労働集約的な作業が多く、業務の効率化は進んでいない。また、養殖に従事する人が高齢化しており、養殖魚の生育管理や経営に必要なデータ収集が進まないという問題も浮上していた。

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