三菱ガス化学 福島で植物工場による野菜生産を開始

 

三菱ガス化学は、福島県白河市のQOLイノベーションセンター白河内に完全人工光型植物工場を建設し、工場での野菜生産事業へ参入する。2017年12月27日に発表した。完成すれば、1日3万2000株のリーフレタスを生産できる設備を有する、国内最大規模の工場となる。

 

同社が計画しているのは、光源にLEDのみを使用する完全人工光型植物工場だ。化成品の生産で培った環境制御技術を野菜の栽培に応用し、効率的に野菜を生産する。さらに、自社製品である食品洗浄用の過酸化水素や過酢酸製剤、食品を酸化による劣化から守る脱酸素剤、各種の機能性樹脂フィルムを使って、野菜の品質を長時間維持することで競争力を持たせるという。

 

工場の延べ床面積は8000平方メートル、生産品目は葉物野菜で、一日の生産量は当初2.6トン、将来的には3トンを目指す。総投資額は20数億円となる見込みで、竣工は2019年春を予定している。同工場での野菜生産事業は、植物工場の運営と、生産した野菜の販売を行っているファームシップ(東京都中央区)と三菱ガス化学が共同で行う。 

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