金融庁、フィンテック企業と銀行とのオープン・イノベーションを進める

 

金融庁は2017年10月25日、「金融レポート」を発表した。2016年に取りまとめた「金融行政方針」の進捗や、実績などをまとめた。国内金融システムの現状、国内メガバンク、地方銀行などの金融機関の置かれた状況の分析や、国内の家計に占める金融資産の割合の動向などについて解説している。

 

フィンテックについては、一大金融変革期が訪れる可能性について考慮した上で、経済や金融システムの安定・発展に資する環境を整備していく、と基本方針を説明している。フィンテックの進展で、金融ビジネスがB to C型からC to B型のビジネスモデルに移行する可能性がある。利用者を保護しつつ、金融サービスのイノベーションを促し、利用者の利便性をより向上させるための環境整備を図る。

具体的には、銀行法を改正し、利用者保護を確保しつつ、金融機関とフィンテック企業とのオープン・イノベーションを推進するための環境を整備する。特に、IT分野の技術革新の実用化を促進するため、フィンテック企業に対する支援体制を整備する。

また、一般の企業に対しても、企業の財務・決済プロセスの効率化など、決済の高度化を進める。さらに、海外当局と、フィンテックに関する協力枠組みを構築し、国際的なネットワークを強化していく、などとしている。

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