国際紙パルプ商事 屋外向け紙製人工芝を初導入 品川区の環境学習施設に

国際紙パルプ商事と品川区立環境学習交流施設「エコルとごし」は2026年4月14日、同施設の屋外遊具広場に紙製人工芝「ペーパーターフ」の屋外向け製品を敷設し、一般公開を開始した。屋外向けペーパーターフの導入は今回が初めてとなる。来館者に対して海洋プラスチックごみ削減への理解を促すことを目的とした取り組みだ。

今回、屋外遊具広場に6.4平方メートルのペーパーターフが敷設され、子どもたちの遊びの場として活用される。ここへの導入は、国際紙パルプ商事が屋外向け製品を発表したことを受けて決まった。屋外環境での耐久性を備えた新製品により、海洋プラスチックごみ対策への貢献度が高まるとの判断だ。

エコルとごしでは2024年1月に館内キッズスペースへ屋内向けペーパーターフをいち早く導入しており(月刊事業構想2026年3月号参照)、その快適性と環境配慮性を来館者に広く発信してきた。今後も、国際紙パルプ商事と品川区は連携して海洋プラスチック流出防止を目的とした紙製人工芝の普及に取り組む方針だ。来館者への啓発活動に加え、将来的には区内の他施設への展開可能性についても調査・検証を進めていく。

環境省が公表した「令和6年度検討結果 日本の海洋プラスチックごみ流出量の推計」によると、人工芝に由来するマイクロプラスチックの海洋流出量は、パイル(芝葉)由来で年間240トン、充填剤由来では最大2700トンに上ると推計されている。こうした現状を踏まえ、流出量の抑制や代替素材の開発が急務となっている。

ペーパーターフは、芝にあたるパイル部分を紙素材で製造しており、海洋中で微生物によって分解される特性を持つ。さらに、紙素材は摩擦熱を伝えにくく、子どもがはだしで走ったり転んだりした場合でも、従来のプラスチック製人工芝と比較してけがをしにくいという利点がある。KPPグループが量産体制の整備を進めており、2026年2月には王子ファイバー小松撚糸工場を竣工させた。用途に応じたロングパイルとショートパイルの2種を展開するなど、製品ラインナップの拡充も図っている。

エコルとごしは2022年5月に開館し、東京都内の公共建築物として初めて「Nearly ZEB」認証を取得した環境配慮型施設。年間来館者数は約25万人(2025年度実績)に達し、全国から多数の視察を受け入れている。