社会資本整備と交通政策を閣議決定 2030年度までの取組が始動

2026年1月16日、政府は第6次社会資本整備重点計画と第3次交通政策基本計画を閣議決定した。計画期間はいずれも2030年度まで。今回の特徴は、両計画を「車の両輪」と位置づけ、一体的に策定したことにある。共通のゴールとして「人口減少という危機を好機に変え、一人ひとりが豊かさと安心を実感できる持続可能な活力ある経済・社会を実現」を掲げた。

社会資本整備重点計画は2003年から、約5年ごとに策定されてきた社会基盤整備の基本方針だ。道路、鉄道、空港、港湾、河川、下水道など幅広いインフラを対象とする。また交通政策基本計画は、2013年施行の交通政策基本法に基づき、交通に関する施策の基本方針や目標を定めるもので、2014年度に第1次計画が策定された。

第6次社会資本整備重点計画では、4つの重点目標を設定した。第1は「活力のある持続可能な地域社会の形成」。人口減少と少子高齢化、インフラ老朽化により生活基盤が脆弱化する中、日常生活に必要なサービスを将来にわたり安定的に提供できる地域づくりを目指す。第2は「強靱な国土が支える持続的で力強い経済社会」の構築。激甚化する自然災害への対応として、ハード・ソフト一体の事前防災を加速させるとともに、生産性向上を支える人流・物流ネットワークの整備を推進する。

第3は「インフラ分野が先導するグリーン社会の実現」。2050年カーボンニュートラル実現に向け、インフラ分野の脱炭素化を牽引する。第4は「戦略的・計画的な社会資本整備を支える基盤の強化」。担い手不足をDXによる自動化によりカバーし、インフラ分野のデジタル化を加速させる。

第3次交通政策基本計画でも同様に4つの基本方針を打ち出した。「地域社会を支える交通」「成長型経済を支える交通」「持続可能で安全・安心な社会を支える交通」、そして「デジタル・新技術を活用した交通サービスの進化」だ。

両計画は、2023年7月に閣議決定された国土形成計画(全国計画)や2025年6月の「第1次国土強靱化実施中期計画」も踏まえている。国土の将来ビジョンである「シームレスな拠点連結型国土」の構築や、防災・減災対策の実効性を高めるための取組も進める。

今後は北海道から沖縄まで全国の10ブロックにおいて、自治体や地方経済界、有識者との意見交換などを行ったうえで、地方版の計画策定を進める。それに基づき、各地の実情に応じた具体的な施策が展開されることになる。