日立と東和ハイシステム　歯科業界初のAI音声認識対応電子カルテを販売

日立製作所と東和ハイシステムは2023年2月7日、AI・音声電子カルテ統合システム「Hi Dental Spirit AI-Voice」の販売を2023年3月上旬から開始すると発表した。歯科業界において、音声による電子カルテ入力や画面操作ができるサービスは初となる。歯科医、歯科衛生士の業務を大幅に効率化し、短縮した業務時間を患者とのコミュニケーションに費やすことで患者の満足度向上に繋げるなど、院内業務のDX実現に貢献することを目指している。 

「Hi Dental Spirit AI-Voice」は、東和ハイシステムの歯科医院向け電子カルテシステムと、日立製作所のAI音声認識技術および音声活用ソリューション「Recware」の音声テキスト化機能を連携・融合させたシステム。これを導入することで、歯科医は診療中に手袋を外すことなく、音声だけで電子カルテを作成・操作することが可能になる。 

また、スマートグラスを装着することで、視線を少し動かすだけで120インチサイズ相当の大画面を通じて電子カルテの内容確認が可能となる。例えば、歯周病検査においては、歯科衛生士が検査をしながら音声入力で検査結果を記録できるようになり、これまで2人で行っていた歯周病検査が1人で行えるようになる。さらに、患者との会話の記録も音声データで電子カルテに保存できる。

両社は今後、同システムを、歯科医院の現場データを安全に分析・活用できるクラウドサービスとして発展させていきたいとしている。