佐賀市、chaintope ブロックチェーンで環境価値を即時に証書化

佐賀市と、ブロックチェーンテクノロジーカンパニーのchaintope(福岡県飯塚市)、みやまパワーHD(福島県みやま市)は、佐賀市における「地域循環共生圏」の一環として、佐賀市内でのエネルギーの地域内循環をリアルタイムで可視化することに成功したと2021年8月5日に発表した。ゴミ発電電力の地産消による環境価値を電子証書化した。電子証書化にはchaintopeが開発したブロックチェーンを利用し、誰もがその真正性を確認できるようにしている。

具体的には、佐賀市清掃工場でのバイオマス発電により生み出された再エネ発電実績と、佐賀市内の公共施設「ひがさす」(下写真)などでの再エネ電気供給サービス利用実績をリアルタイムで自動的にブロックチェーンに記録。佐賀市内で確かに電力が地産地消された証明として「環境価値証書」を発行した。また、ブロックチェーンに記録されたデータを基に、地産地消率、再エネ消費量、CO2削減量を即時にで可視化することにも成功した。これらにより、地域住民の行動変容を促すとともに、その環境価値を地域内で循環させ、脱炭素をはじめ災害対策や地域活性につながることを期待している。

chaintopeは、今回構築したシステムをCO2排出量可視化APIとして、自治体や企業に提供していく考えだ。脱炭素に積極的な企業を誘致し地域を活性化させたい自治体や、サプライチェーンCO2排出量を可視化しRE100を目指す企業をユーザーとして想定している。

佐賀市は、2010年に環境都市宣言を行い「地域循環共生圏」を推進している。「資源循環」、「炭素循環」、「人の循環」、「経済循環」をキーワードとして、自分たちの目の前にある資源を有効活用しながら環境・経済・社会をよくし、資源を融通し合うネットワークを作っていくことを市民や事業者とともに取り組んでいる。

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