【6月2日経産相会見詳報】蓄電池産業戦略を改定、10年で売上高3倍へ
赤澤亮正経済産業大臣は2026年6月2日の閣議後記者会見において、同日開催の蓄電池産業戦略推進会議で、2022年に策定した「蓄電池産業戦略」を「蓄電池・電源産業戦略」へと改定する案を審議することを明らかにした。
背景にあるのは、過剰供給構造の顕在化と、AIデータセンターをはじめとする成長市場への総合的な蓄電ソリューション提供の必要性の高まりだ。これらに対応するため、多角的な競争力を持つ蓄電池を中心とした電源システムの製造基盤を国内に確立する。日本企業の蓄電池関連売上高を10年で3倍に成長させる目標を掲げ、総合的な蓄電ソリューションの提供を加速させる構えだ。
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石油備蓄放出は見送り、ナフサ供給の目詰まり解消へ
緊迫が続くイラン情勢を巡り、鹿児島県の喜入基地を視察した赤澤経済産業大臣は、原油および石油製品の供給見通しを説明した。2026年6月分の原油は8割程度の代替調達が確保できる見通しであり、過去の備蓄放出決定分で賄えることから、5月の第三弾の国家備蓄放出の決定は見送った。仮に代替調達が6割まで落ち込んだ場合を想定しても、来年春まで石油の安定供給を確保できる見通しであるという。
定期修理の影響で生産量が落ち込んでいるナフサについても言及した。定期修理の集中期間が終わる7月を目途に生産量は例年並みに戻る見込みだが、それまでの期間も代替輸入の増加やポリエチレンなどの中間段階の化学製品の在庫取り崩しにより、供給量は平年並みが維持される。
シンナー・塗料や塩ビ管といった主要な石油関連製品の供給は前年実績並みもしくは前年実績以上が維持されているものの、サプライチェーン上の段階的な供給制約や事業者間のコミュニケーション不足、需要側の過剰発注によって、一部で流通の偏りや目詰まりが発生している。経済産業省は地方経済産業局等を通じて情報を集約し、工務店や自動車整備事業者などの川下事業者に対するプッシュ型支援を行うことで、この目詰まりを着実に解消していく方針を示した。
消費税ゼロ見据えた「スマレジ」普及
食料品の消費税率を0%にする公約の実現に向けては、超党派で行う国民会議で具体的な実施時期を含めた議論が進められている。赤澤経済産業大臣は、政府の一閣僚として現段階での予断を許さないとしつつも、国民会議が主導して決定した方針に政府として従う姿勢を明確にした。
経済産業省としては、総理からの指示書に基づき、税率変更に柔軟に対応できるスマレジシステムの早期普及に向けた実態把握を急ぐ。ガチャレジ等の従来型レジシステムと比較した改修期間の短縮効果や、導入における課題などの情報収集を進め、柔軟な税率変更に対応できるインフラ整備を推進していく考えだ。