電脳交通 商用車両の運行管理システムを無料で構築できるオープンソース公開

電脳交通(徳島県徳島市)は2023年7月11日、商用車両の運行管理システムを構築できる開発環境「Denno Mobility(仮)」を、オープンソースとしてGitHubに公開したと発表した。同社はこれにより、多くのエンジニア・企業が地域公共交通の存続に向けたシステム開発に関わることを促進していく。 

「Denno Mobility(仮)」は、電脳交通が創業以来30を超える地方自治体と共同で取り組んだ地域交通に関する実証実験や、デマンド交通サービスの開発・運用で培ったノウハウを元に、地方自治体や多くのITベンダー、エンジニアが運行管理システムを開発可能な汎用的基盤をオープンソースにて提供するもの。「車両数や運行頻度が少なく既存のシステムでは導入しづらい」、「ゼロから開発する人的リソースや開発体制がない」、「プロトタイピング段階なので様々な仕様変更が想定されることを前提に取り組みたい」などの、様々な地域交通サービスの実情に柔軟に対応し、今後、より多くのプロトタイプ開発や商用サービス開発の実現へ貢献することを目指している。 

すでに活用事例もあり、島根県邑南町とJR西日本が2023年4月10日に発表した「地方版MaaS 自家用有償旅客運送用支援システム」の試験運用においては、「Denno Mobility(仮)」を開発基盤として一部機能をカスタマイズ。現地で運行される「はすみデマンド」の運行管理システムとして活用されている。

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