TOPPANHD、インダストリアル事業を分離独立へ 新会社設立で半導体材料分野に専注
TOPPANホールディングス株式会社は2026年6月23日、グループ傘下のTOPPANインフォメディア株式会社が手がけるインダストリアル事業を分離し、新たに設立するTOPPANインダストリアルマテリアルズ株式会社へ承継すると発表した。吸収分割の効力発生日は2026年10月1日を予定している。
TOPPANインフォメディアはこれまで、食品・飲料・日用品から物流・工業分野まで幅広いラベル・シール製品と製造・物流現場向けラベリングシステムを手がける「ラベル事業」と、磁気・IC製品およびCMPスラリーなどのケミカル製品を扱う「インダストリアル事業」の二領域を一体的に運営してきた。しかしTOPPANグループが現在推進する事業ポートフォリオ変革の中で、両事業は市場構造・顧客基盤・競争環境・求められる事業戦略のいずれもが異なると判断。それぞれに最適な経営体制のもとで競争力を高めるべく、分離の方針が固まった。
(左より)インダストリアル事業の製品イメージ、ラベル事業の製品イメージ(TOPPANホールディングス株式会社公式プレスリリースより)
新会社TOPPANインダストリアルマテリアルズは2026年7月の設立を予定しており、代表取締役には脇山竜二氏が就く。本社所在地は東京都港区芝浦3-19-26で、TOPPANホールディングスが株式の100%を保有する。事業の中心となるのは、集積回路や磁気を含む記録媒体とその応用機器・部品類の開発・製造・販売、および表面加工用途向け研磨部材の開発・製造・販売の二本柱だ。グループ内の関連事業との連携をさらに強化し、専門性に軸を置いた成長を追求する。
インダストリアル事業で扱うCMPスラリーは、CMPすなわちChemical Mechanical Polishing(化学機械研磨)のプロセスで使用される特殊な研磨液で、化学的に溶解させながら機械的な除去・研磨を同時に行い、半導体ウェハの表面を極めて平坦かつ滑らかに仕上げるために欠かせない素材である。半導体の微細化・高集積化が加速する中、CMPスラリーへの需要は高まりを見せており、独立した専門体制のもとで事業を展開する意義は大きい。
一方、分割会社となるTOPPANインフォメディアは、代表取締役執行役員社長の吉田正文氏のもと、引き続きラベル事業を担い、競争力強化と事業価値向上に取り組む。同社の本社所在地は東京都港区芝浦3-19-26で、1972年の創業以来、ラベル・シール分野に強みを持つ。今回の再編を経て、ラベル事業に専念する体制へと移行する。
TOPPANグループは今後も事業環境の変化に対応したグループ経営体制の構築を進め、各事業の競争力強化と持続的な企業価値向上を目指すとしている。