三菱総合研究所 メタバースの認知・利用に関する研究結果を発表

三菱総合研究所は、3月30日、研究レポート「メタバースの認知・利用状況に関するアンケート結果」を発表した。同研究レポートは、2022年12月に実施した1万人アンケート等に基づき、国内のメタバースの認知状況、利用状況を俯瞰的に分析したもの。

アンケート結果によると、認知率は増加傾向を維持しており、2022年12月で83%に達したが、そのうち他者に説明できるレベルで理解している人(理解者)は全体の12%弱だった。実際に利用したことのある人(利用者)は全体の5.5%で、そのうち月1回以上利用している人は全利用者の30%強だった。また、理解者、利用者ともに女性の割合は男性の4割程度だった。 

メタバースへの主要アクセス手段は、スマホ・タブレットが6割、PC等平面ディスプレイが2割という「視聴型」のアクセスが中心で、VR-デバイスのような「没入型」でのアクセスは簡易型を含めても2割にとどまった。現在のメタバースの応用領域について(複数回答)は、ゲームや音楽・ライブ、ショッピング等を挙げる回答者が多かったが、将来の応用領域についてはゲームに加えて教育・学習、医療・健康、遠隔会議などへの応用を挙げた回答者が顕著に増加した。

同社は今回の結果について、当面のメタバースビジネス成功のためにはスマホ・タブレットなどのモバイル系の視聴型デバイスでの体験価値を高めることが重要だと分析。また、長期的には没入型のメタバースへの期待は極めて高いものがあり、将来のビジネスへの投資という側面を意識して、より積極的な研究開発を進めることが望まれるとしている。

ニュース1_メタバース認知度