関西空港―京都をヘリで約25分 Space Aviationが定期シャトル就航
ヘリコプターによる旅客輸送などを手がけるSpace Aviation株式会社は、関西国際空港とJPD京都ヘリポート(京都市伏見区)を結ぶ移動サービス「Airport Heli Shuttle(エアポートヘリシャトル)」を、2026年9月15日に就航する。上空を利用することで、車や公共交通機関で約90〜120分かかる両地点間を、約25分で移動できるようにするサービスだ。
同サービスは、乗客6名乗りのエアバス・ヘリコプターズ製「H130」を使用し、1日8便(4往復)を運航する予定。ほかの利用者と席を共有する相乗り便は4名以上で催行し、就航記念の期間限定価格として1席2万円から利用できる。1機を貸し切るチャーター便にも対応する。予約は公式サイトのほか、電話やメール、LINEで受け付ける。同社は「移動時間を価値ある時間に変える」とともに、陸路交通の負荷軽減を掲げ、「空」を新たな交通レイヤーとして位置づけている。
運航にあたり同社は、関西国際空港の制限区域内における事業者登録と構内営業許可を取得した。到着ゲートからヘリスポットまでは自社車両で送迎する体制を整え、乗り換えや大型荷物を伴う移動の負担を抑える。同社は2001年に設立され、ヘリコプター運航や遊覧飛行、防災・減災支援などを展開。全国に9拠点、800カ所の場外離発着場からなるネットワークを構築しており、ヘリコプターによる旅客輸送では国内トップクラスの飛行実績を持つとしている。
関西国際空港は訪日外国人旅行者にとって世界と日本を結ぶ玄関口であり、京都が世界的な人気を誇る観光地だが、両地点を結ぶ移動では、車や公共交通機関で約90〜120分を要し、道路渋滞や鉄道の混雑、乗り換え、大型荷物を伴う長時間移動が課題となってきた。同社は、これらが訪日旅行者の移動体験だけでなく、地域住民が利用する地上交通にも負荷を生じさせていると指摘。既存の離着陸拠点を活用し、「空」という第三の交通レイヤーを選択肢に加えることで、移動時間を「価値ある時間」に変えるとともに、陸路交通への負荷を分散したいとしている。海外でも、空港の近くに集客力の高い観光都心や高級リゾート地があり、陸路移動の負担が大きい区間では、ヘリコプターによる空港アクセスサービスが定着しているという。
ヘリコプターを使った空路のシャトル便を定期的に運航する取り組みは、インバウンド需要の拡大と陸路交通の混雑という課題に対して、移動の選択肢を広げるものといえる。同社は将来的に、ヘリコプターにとどまらず、空飛ぶクルマをはじめとする次世代モビリティとの連携も視野に入れている。都市間移動における「空」の活用が、今後どこまで広がるかが注目される。