建設業の施工管理職採用コストが急騰 4割の企業で100万円超を記録

株式会社ネオキャリアが運営する人材サービスの総合代理店「みんなの採用部」は、2025年に施工管理職を10名以上中途採用した建設業の採用担当者102名を対象に、「施工管理職の採用に関する実態調査」を実施した。

採用コストの現状と背景

調査結果によると、施工管理職1名あたりの平均採用コストが「100万円以上」と回答した企業が38.2%に達した。最も多い回答は「50〜99万円」の28.4%だが、前年と比較して採用コストが「増加した」と回答した企業は57.9%にのぼり、半数以上の企業で負担が増している。

株式会社ネオキャリアの公式プレスリリースより

この背景には、建設業界における慢性的な人手不足がある。施工管理職の採用が困難な理由として「『きつい・汚い』などのイメージが根強く、志願者が少ない」(49.0%)が最多となった。次いで「ワークライフバランスを重視する求職者から敬遠されやすい」(44.1%)、「現場仕事を敬遠する若者の増加」(35.3%)が挙がっており、旧来の業界イメージや働き方の乖離が人材確保の障壁となっている。

多様化する採用手法と企業の対策

人材確保に向け、企業側は採用プロセスの柔軟化を加速させている。採用成果を高めるための取り組みとして、「カジュアル面接の実施」が42.2%で最多となり、次いで「出張面接」(32.4%)、「SNS等での情報発信」(30.4%)、「平日19時以降や土日の面接実施」(27.5%)が続いた。

採用手法自体は依然として「求人媒体」(43.1%)や「人材紹介」(39.2%)が主流だが、自社採用サイトの活用やダイレクトリクルーティングなど、複数のチャネルを組み合わせる動きが広がっている。

また、根本的な解決策として「待遇・条件面の改善」(42.6%)や「働き方の見直し」(41.6%)に着手する企業も多い。さらに「未経験者向け教育制度の整備」(23.8%)など、経験者採用に限定しない中長期的な育成枠の確保も進められている。

今後の展望

みんなの採用部責任者でマーケティング本部 本部長の中村 陽太郎氏は、施工管理職の高齢化に伴うベテラン層の退職リスクを指摘している。今後は未経験者の育成採用や若手人材の確保に加え、女性人材の活躍を広げていくことが、業界全体の持続的な発展に向けた重要なテーマになると分析している。