海の社会課題をDXで解決 静岡理工科大学、静岡市、事業構想大学院大学が人材育成で連携協定

静岡理工科大学、事業構想大学院大学、静岡市の3者は2026年9月24日、静岡理工科大学大学院が2027年4月に開設する「海洋DXコース」を起点とした事業構想人材の育成等に関する連携協定を締結した。海洋に関わる社会課題をDXで解決し、新規事業として社会実装できる高度専門人材を育てることが狙いだ。締結式は静岡市役所で開かれ、静岡理工科大学学長の木村雅和氏、静岡市長の難波喬司氏、事業構想大学院大学学長の田中里沙氏が協定書に署名した。

協定の土台にあるのは、静岡市と静岡県が推進する「駿河湾海洋DXプロジェクト」である。両者が申請した「駿河湾・海洋DX先端拠点化計画」が、2024年7月23日に内閣府の地方大学・地域産業創生交付金事業に採択されたことを受けて始まった。日本一深い湾である駿河湾を舞台に、産学官が連携して海洋分野の研究開発や人材育成、産業創生に取り組んでいる。海洋DXコースの設置は、このプロジェクトの主要な取り組みに位置付けられている。

同コースは、静岡理工科大学大学院理工学研究科システム工学専攻に、修士課程のコースとして設けられる。学生は演習や研究などの共通科目に加え、マリンインフォマティクス、データサイエンス、AI、事業構想の4分野から、合わせて30単位を学修する。授業は静岡理工科大学、静岡大学、東海大学、事業構想大学院大学の教員が担当する。企業に在籍しながら学ぶ社会人学生を広く受け入れる方針で、オンデマンドやオンラインの授業、夏季集中講義を取り入れるほか、静岡駅前キャンパス(M20ビル)でも受講できる。後期入試の出願期間は2027年1月12日から1月28日まで、試験日は2月16日となる。

4分野のうち事業構想の科目では、事業構想大学院大学がカリキュラムに全面協力する。同大学院は、理想の姿を描いて実現可能な計画に落とし込む「事業構想」について、日本で唯一体系化したカリキュラムを持つとする専門職大学院だ。協定の中で同大学院が担う役割は、事業構想プログラムの提供と講師派遣である。静岡理工科大学はコースの設置と運営を、静岡市は地域企業や県内自治体とのネットワーク提供、広報・PRの支援を受け持つ。協定の有効期間は2029年3月31日までで、満了の1カ月前までに改廃の申し出がなければ、1年ずつ更新される。